自転車は趣味の一つで昔からいろんな自転車を分解したり組み立てたりしています。店がもう少し広ければ自転車カスタムカフェをやりたいくらいです。
今回BSモールトン分割タイプを中古で入手する機会がありました。BSモールトンとはイギリスの故モールトン博士設計による日本のブリジストン製です。そのうち買う予定でいたところいつの間にか生産中止になっていましたが幸運にもオークションで買えました。
現代のトラス構造のモールトンのデザインにはあまり興味がなく初期1960年代のF型のシンプルなデザインが気に入ってますが鋼製フレームで重いため、ブリジストンのアルミフレームがベストかなと思っていました。
オークションで入手した個体はBSM179という初期型。届いて確認するとママチャリ仕様の巨大なハンドルが付いてます。前オーナーによると初代オーナーの倉庫に眠っていたのをこんな風にレストアカスタムしたとのこと。フレーム全体を確認すると心配していたクラックもなく細部は経年での劣化や塗装のリタッチ跡があるものの良い状態です。フレームは塗装剥がしてポリッシュ予定なので塗装剥げは全く気になりません。
試乗したところ乗り心地抜群。普段乗り用はガチガチな乗り心地(競輪用のサドルのため3分位が我慢の限度)のオールドダーホンのカスタムなのですが雲泥の差。同じ小径自転車でもこんなにも違うものかと感動。
まずはママチャリ仕様のハンドルバーは短くカット。
29cmにカット。ペダル幅より狭い。持っている自転車は全部ショートカットしているため幅の狭い自転車に乗り慣れてしまっています。長距離を走るわけでもなくその辺を散歩したりコンビニに行く程度にはこのぐらいの幅が取り回しも効いてちょうど良いのです。また、駐輪スペースが狭いためコンパクトに収納したいというのが一番の理由です。
後ろから見た様子。遠くに見えるハンドルとブレーキレバーはまるで蝶々のよう。サドルはバネつきBROOKSから手持ちのBROOKSカンビウムに変更。
しかし、ハンドルの形状が腕が内側にねじれてしまうほどの湾曲具合。これでは幾ら何でも乗りにくいのでまたまた改造することに。
まずは巨大なハンドルについていた長大なDIACOMPEのブレーキレバー。これをコンパクトなショートレバーに交換することにします。ボール盤でこれでもかと孔を開けているため超軽量です。これは肉抜き加工ともいい昔の自転車軽量化定番。
オリジナルのアルミ丸棒には直径が合わず入らなかったためなんとか先端にねじ込んでブレーキレバーを左右逆にし外側につけてみました。これはこれで面白いので仮付とします。
ステムは70年代の頃約四十年前の競輪BIA規格の天返し型。これはピストマニア垂涎の的で今や貴重でなかなか手に入りません。下にも上にも向けられるというグッドアイデアでこれを考えた人は天才。このデザインが気に入って15年以上も眠らせていたお宝でしてようやく日の目を見ることができました。
バーは30cm。レバーを逆につけたことによりケーブルが干渉しないのであと10cmはカットできそうな感じです。また、12kg近くあった車重はとりあえず11kgにと約1kgの減量化成功ですがパーツ次第でまだまだ軽くできそう。
だんだんと好みのデザインに仕上がってきていますがこれからです。乗りやすいかどうかにはあまり興味がなくディスプレイしたり純粋に自転車としてのデザインに興味があります。