焙煎機について

阿佐ケ谷のザグリ珈琲焙煎所ではショップロースターと呼ばれる小規模店舗用の2台のコーヒー豆焙煎機が稼働しています。


GIESEN W1A

ザグリ珈琲のGIESEN
オランダ製の半熱風釜焙煎機「GIESEN W1A(ギーセン)」。ギーセンは世界三大焙煎機メーカーの一つで小型焙煎機の世界最高レベルの性能を持つコーヒーローストマシン。コーヒー焙煎の世界大会World Coffee Roasting Chanpionship(WCRC)公式マシンでもあります。内部の空気圧をパスカル単位(80 – 180 Pa)で変化させることが可能で、ドラム回転数(46 – 70 Hz)も変えられ(W1Mは不可)、火力(7,304 kcal/h – 8,096 kcal/h)はタッチパネルでデジタル制御します。100gから1,500gという幅の広い焙煎豆量ができます。通常、2-3kg釜クラスの日本やアメリカの焙煎機では、投入豆量は1kg程度以上が適量で、100グラムのような少量焙煎をするにはサンプルロースターと言われる富士ロイヤルディスカバリー(200g)やIKAWA(100g)などを用いますが、このW1Aは1.5kg機(3kg釜)でありながら100gでもしっかり焙煎できる極めて優秀な機械です。ロースティング、クーリングファン、クーリング皿、パスカル用と4つの独立したモーターで連続焙煎ができ、焙煎士の思いのままにロースティングコントロール可能。GIESENブランドについては次の公式動画を参照ください。

GIESEN W1Aタッチパネル

ギーセンW1A図面


FUJIROYAL R-101

日本製の焙煎機は富士珈機フジローヤルR-101ロースター(都市ガス半熱風釜2,100kcal/h)を設置。500g〜1kgまでの量の生豆が焼ける業務用小型焙煎機。同容量釜程度のオランダギーセンやアメリカディードリッヒに比べて圧倒的に火力(2,100kcal/h)が低いですがじっくりと時間をかけて焙煎するタイプのアナログロースティングコーヒーマシンです。右側のステンレス製の筒はサイクロンで、これは焙煎時に豆から剥がれ落ちるチャフ(*)を集塵する装置です。
fujiroyalr-101

R101の熱風の流れ

当店の富士珈機1kg焙煎機の構造図解。

焙煎機について

業務用焙煎機の構造には大きく分けて3種類あります。


1).直火式焙煎機の構造

機種例:富士1kg、3kg、5kg/東京産機など
直火式焙煎機の構造
孔の開いたパンチングメタル釜の下から直接火で炙る方式で、深煎りが得意ともいわれます。豆に火が直接当たり、チャフごと焦がすイメージ。香ばしさが出るともいわれ日本では昔からこの方式で深煎り珈琲として親しまれてきたようです。喫茶店のコーヒーといったらわかりやすいでしょうか?


2).半熱風式焙煎機の構造

機種例:世界3大焙煎機メーカー、ドイツのプロバット、オランダのギーセン、アメリカのデードリッヒ。国産フジローヤル。
半熱風式焙煎機の構造
当店ではこの半熱風式の機械を使っています。比較的小規模な自家焙煎店で使われることが多いです。孔の開いていない釜の下から火をあて、さらに釜の奥から熱風を送り込む方式です。強力な熱風でチャフを飛ばし、豆から剥がして分離します。浅煎りから深煎りまで味が作りやすいともいわれます。国産富士ローヤルでは半熱風、直火が選べますが、プロバット(ドイツ)、ギーセン(オランダ)、デードリッヒ(アメリカ)の小型機は半熱風式だけです。


3).熱風式焙煎機の構造

機種例:ローリング(アメリカ)、国産ではフジローヤルなど。
熱風式焙煎機の構造
10kg以上の比較的大型の機械が知られており、規模の大きな焙煎店でよく目にします。浅煎りが得意ともいわれサードウェーブ系の外資チェーン店などで使われています。チャフを飛ばすところは半熱風と同様ですが、かなり強力な熱風で焙煎するものと思われます。


(*)チャフとは豆を焙煎する時に剥がれ落ちるペラペラした薄い皮(シルバースキン)です。チャフは一般的には渋みなど雑味の原因になるともいわれていますが業務用焙煎機の場合はこのチャフをしっかり分離する構造になっています。当店では業務用焙煎機は東京産機ナナハン→富士1kg、ギーセンW1Aと3代目ですが、全機とも焙煎機内部が汚れてきたらチャフが取り除きにくくなります。原因は配管内部や送風ファン羽表面に焼けカスや油分にチャフがこびりつき熱風の流れが詰まってくるためです。豆にもよりますが1バッチ焙煎しただけでもかなりの量のチャフが出てサイクロンに集塵されます。しかし全てのチャフではなく、焙煎機内部にも蓄積されていきます。焙煎が終わった後もファンによって内部を飛び回っています。

下の左写真は500g豆を4バッチした状態です。メーカー出荷の状態では本体をプラスネジで留めているため外すのに若干の手間でしたが毎回簡単に取り外して掃除できるように右写真のように蝶ネジタイプに改良しました。個人的には内部のチャフをブロワーなどの別の風圧で完全に飛ばす機能があったら便利かとも思っています。とりあえずはマキタのブロワーで飛ばします。

毎回チャフの掃除をすることにより定期メンテナンスの回数がおそらく半分位になった計算です。これは内部ファンや配管内部の汚れがつきにくくなるという理由からです。

2021.07追記:マグネット式にしました。効率100倍アップ。


当店の焙煎ポリシー↓。
ザグリ珈琲焙煎曲線