Qグレーダーライセンス有資格者4人が集まりザグリ珈琲でQグレーダーカッピングセッションを行いました。ほとんどがアラビカとロブスタの両方のQグレーダー。アラビカとロブスタのQグレーダーの両資格日本人は2023年5月現在20人しかいないというコーヒーレベルの高いメンバーです。

サンプルロースト

カッピング用に日本ではまだ珍しいファインロブスタを焙煎しました。検体はそれぞれ100グラムしかないとのこと、農園さんから届いたサンプルをもとに生豆の仕分けと精査、焙煎の順番決め。13種類もあるためなるべく可変要素を触らないで済むよう豆密度を想定してWashed→Natural→Honey→Lact Fermented Naturalと精製ごとに火力を変えて焙煎。QグレーダーカッピングCQIのプロトコルでは焙煎は24時間以内8時間以上静置と厳格に定められていますので次の日18時スタートのカッピングから逆算して18時スタートです↓。
ファインロブスタ

ローストカラー

最新のロブスタQグレーディングレギュレーションに合わせ、アグトロン値W55/G83を目標にしました。Qグレーディングの場合はサンプルロースターでのローストカラーを指標にしているためグラインドの数値が83と明るめですが、ギーセンの場合は蓄熱が優れているため豆の芯まで火が入りやすく、グラインドは73前後と10ポイントほど濃くなります。1バッチ目だけ3ポイントほど深くなりましたが見た目はほぼ統一。予備焙煎含めて夕方4時半から深夜10時過ぎまで6時間も100gずつ焙煎しました。ハゼ音のしない豆が大半で神経集中して焙煎したおかげで少量焙煎の奥義をつかむことに成功しました↓。ファインロブスタ焙煎

カッピングリスト

焙煎とカッピングの順番をまとめ、ロースト結果リスト化しました。全てフィリピン産の22/23ニュークロップファインロブスタです↓。
焙煎リスト

ローストカラー結果。アグトロン値の誤差範囲はプラスマイナス2ポイント程度で大体55でドロップ。「ー」はハゼ音のしなかった豆。ちなみにこのリストのフォントはオリジナルです↓。
ローストカラー

フレグランス

豆の事前準備が整いいよいよカッピングセッション↓。
フレグランス

一度に13検体は無理があるため最初はウォッシュド、ナチュラル、ハニー&乳酸発酵の順で分けてカッピング。ロブスタの場合はアラビカが8.25g/150ccに対して、8.75g/150ccです。よって220ccデュラレックスジゴンでは12.8グラムの粉↓。
フレグランス

フレグランス検知が完了し、各々がカッピングフォームに記入していきます。本来は発声禁止で厳粛な環境でのカッピングなのですがフォーム共有も兼ねて終始和やかな雰囲気のもと進行。しかし皆さんの表情は真剣そのもの↓。
フレグランス

5検体同時にスコアリングできるようカッピングフォームは専用にカスタム。項目はアラビカとは異なりますが基本は一緒↓。
ロブスタカッピングフォーム

アロマ

フレグランスが終わりお湯を注いでいきます↓。
お湯を注ぐ

クラスト。お湯を注いだロブスタのアロマを確認↓。
アロマ

順番に確認↓。
アロマ

ブレイク↓。
クラスト

ブレイク後は泡をスプーンで取り除きます↓。
スプーンで取り除く

カッピングスプーン

フレーバー〜

スラーピング。カッピングスプーンですくい各検体を順番に確認↓。
フレーバー

確認したファインロブスタをカッピングフォームに記入。ロブスタのカッピングは初めてでした。真ん中が私ザグリ珈琲代表のオオタニ、で右側は埼玉の栗原珈琲さん、左側は今回ファインロブスタを提供してくださったKape Bantayさん。二人ともアラビカとロブスタのQグレーダーです↓。
カッピングフォーム記入

ザグリ珈琲店内でのQグレーダーによるカッピング風景。店内狭いですが、折りたたみ椅子や格納式テーブルにしているためギリギリ5検体、5人によるカッピングができる仕様環境↓。
ザグリ珈琲店内でのQグレーダーによるカッピング

カッピングセッションは深夜まで続きました↓。
カッピング

終わったあと、なんとリベリカ種の検体をテイスティングさせてもらいました!日本では超貴重な豆です↓。
リベリカ種

インスタムービーレポート

Qグレーダーカッピング
アラビカロブスタ両方のQグレーダーたちの貴重なカッピング風景を数秒の臨場感溢れるリアルな動画にまとめました。
FINE ROBUSTA CUPPING