組紐の取材されました

座繰り器

ラジオ番組で当店の組紐が紹介されました。
番組の中ではNAVIGATORのクリス智子さんが当店組紐作家「ひろ美」の組紐について、座繰りについて非常にわかりやすく紹介されていました。
白金のカーサデガスタさんでも組紐作品が見れるということもアナウンスしていただきました↓。
カーサデガスタヨット組紐
「座繰」は座るに繰り返すという漢字です↓。
座繰
番組内では斬新で見たことがない柄の組紐と紹介されていました。ゼブラ柄も紹介してくれていましたが、これは同じ組み柄で色違いの虎柄↓。
虎柄の組紐
クリス智子さんが「ザグリ」という言葉は初めて聞くということをおっしゃっていました。当店のお客様からもよくザグリの意味を聞かれるのでこの機会に「ざぐり」の名の由来について少し紹介します。
当店の公式ホームページABOUTでは、
「店名のザグリ(坐繰り/座繰り)とは、座って繭から糸をたぐりながら糸枠に巻き取ること、木製の歯車の付いた道具のことをさします。また、木材などを貫通させずに穴を空けることもザグリと云ひます。自分の手で何かものを作り出すという意味をこめて「ザグリ」と名付けました。」
当店保有の座繰り器
座繰り器
数年前、岡谷の市立岡谷蚕糸博物館に行きまして、「座繰り」の語源について調べたことがあります。それによると江戸時代の養蚕業では、鍋に煮た繭から手作業で絹糸を巻き取っていましたが、これに木製の歯車や滑車を付ける事によって高速化、効率化をはかれるようにした道具が座繰り器なのです。座繰り器は上州で18世紀に発明されました。写真は博物館内で写真撮影可とのことでしたのでお言葉に甘えて貴重な文化遺産類をスマホで撮らせていただきました。上州座繰り器↓。
上州座繰り器
富岡製糸場で有名な上州群馬県の座繰り器では歯車でしたがこれを滑車にして更に高速化したのが東北でポピュラーだったという奥州座繰り器↓。
奥州座繰り器
蚕蛾。こんな小さな生き物からシルク製品が生まれます。「ひろ美」の実家は農家です。子供の頃は養蚕もしていたので懐かしいです↓。
蚕
桑の葉を食べた蚕「カヒコ」が蛹化する時に繭を作り、成虫化した蛾はまた卵を産み循環する図↓。
養蚕
明治期から昭和30年代頃にかけて我が国の近代産業を支えた養蚕。横浜開港翌年の1860(万延元)年当時の日本の輸出品目は茶と生糸が主でしたがその66%が生糸でした。藩別の内わけは、奥州41%、上州20%、信州20%。1862(文久2)年には生糸の輸出比率は実に86%にものぼったということです。
手で座繰り器で取り出していた絹糸は次第に機械化が進み国内外の産業革命とともに自動化、大型化しました。写真は明治時代の自動繰糸機。基本は茹でた繭から糸を取り出す構造は手作業と変わりません↓。
繭
昭和30年代頃のニッサン自動車製の自動繰糸機。これだけ大型化が進んでも小さな繭から糸を取り出すという仕組みは変わりません↓。
自動繰糸機
単に高速化すればいいってもんじゃない発想の繰糸機の紹介文。クオリティを上げるために蚕が繭を吐くような5分の1の速度にして5倍の条数にしたという機構↓。
御法川式多条繰糸機
岡谷蚕糸博物館では機械自体が美しい筐体ばかりで見応えのある展示でした。年表なども充実し日本の養蚕業の歴史勉強が楽しめます。興味のある方はぜひ足を運んでみては↓。自動繰糸機
座繰り器年表↓。
座繰り器の歴史
木材などの素材に「貫通させずに孔を開けること」もザグリと呼びます。店内の木工作業にザグリ加工は欠かせません↓。
ザグリ作業
 
他に調べたところ海外では人名や苗字、イタリアのレストランやホテルなどに同名のZAGURIがあるようです。
 
 


ラジオ番組情報

https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/passport/2103.html
番組名:「グッドネイバーズ」
放送局:J-WAVE(81.3)
ナビゲーター:クリス智子
放送時間:月曜日~木曜日 13時~16時
番組公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
特集コーナー:「森ビル TOKYO PASSPORT」
提供スポンサー:森ビル
時間:13時15分~13時25分
放送日:8月30日(月)https://zaguri.tokyo/wp-content/uploads/2021/09/kaiko.mov