パナマのコーヒー豆は、その優れた品質と特にゲイシャ種のユニークな風味から、世界中で高く評価されています。パナマのコーヒー産業は、スペシャルティコーヒー市場での地位を確立し、今後もその品質と多様性を追求していくことが期待されています。ザグリ珈琲で取り扱いのあるパナマゲイシャはエスメラルダ農園のプライベートコレクションナチュラルです。数あるゲイシャの中でも甘くフローラルなフレーバーの豆でSCAカップ評価は90点の豆。
歴史背景
- 導入と初期: コーヒーは19世紀にパナマに導入されましたが、商業的な生産は20世紀初頭に本格化しました。
- 成長と発展: 20世紀中頃から、特にボケテ(Boquete)やチリキ(Chiriquí)地域でコーヒー生産が盛んになりました。
- スペシャルティコーヒーの台頭: 2000年代に入ると、パナマのゲイシャ(Geisha)種が世界的に注目されるようになり、高価格で取引されるようになりました。
パナマのゲイシャ種とは
ゲイシャ種は元々はエチオピアのゲシャ村で発見されました。珈琲の歴史の中で登場するのは比較的新しく、1936年にケニアの珈琲研究センターに導入され、その後タンザニアに移されました。そのタンザニアのゲイシャ種が1953年にコスタリカの熱帯農業研究教育センター(CATIE)に渡りこの遺伝子を持つゲイシャ種が「T.2722」と呼ばれるものです。その10年後、1963年にコスタリカの農業畜産省で本格的に研究が始まります。同じ頃パナマドンパチ農園が「T.2722」をコスタリカから取り寄せ、これがパナマで初のゲイシャ種が栽培された始まりとなります。しかしゲイシャ種は生産性が低い、スペシャルティコーヒーの概念がなかった時代などの要因で評価されることはありませんでした。そんな中1997年、エスメラルダ農園が「T.2722」ゲイシャ種が栽培されていたJaramillo Arriba農園を買収し、2003年にDaniel Petersonがフレーバー特性を発見したのが近年のパナマゲイシャ歴史の始まりなのです。当時カトゥアイと混在して植えられていたのを分別して栽培するようになった最初の農園がエスメラルダですが、同じ頃前述のドンパチ農園でも本格的な生産が始まります。このゲイシャ種は粒が大きく、細長い外観をしており、美しいアピアランス。カップは一口でゲイシャとわかるフローラルなアロマとフレーバー、甘味が強いのが特徴的です。パナマゲイシャのオークション落札価格は年々高騰しており2023年には1kg(65杯分/12.5g換算)あたり日本円で約150万円弱という価格をつけています。
パナマ エスメラルダ農園 ゲイシャ プライベートコレクションNatural
「エスメラルダプライベートコレクション」。カッピング評価87-90点の安定した品質を誇る1600-1800mの高地で育った特有のアロマを贅沢にお楽しみいただけます!世界最高峰の豆を世界最高峰の焙煎機でライトロースト〜ギーセン小型釜で浅煎り目に丁寧に焙煎しております。
PV Geisha from Panama Varietals on Vimeo.
このラ・エスメラルダ農園は、パナマ西部・バルー火山の山すそに広がり豊かな降雨に恵まれ、農園内にも天然林が保護されているなど、豊かな自然環境に囲まれています。また農薬を使わず完熟実だけを手摘み、収穫後の加工も細心の注意を払って行われているなど、まさに『世界最高のコーヒー』が生産されるにふさわしい農園です。
エスメラルダ農園では1,400m以上の標高がなければ、ゲイシャのユニークな風味特性を求める事は難しいと考えており、標高や風味の特性によって、収穫されるゲイシャ種を区分しています。この「Private Collection」は農園の中でも標高の高い1,600m~1,800mの特定の区画で栽培されたロットで構成され、エスメラルダのオークションロットの次に位置するグレードです。高地特有の風味特性を有したアロマティックなマイクロロットです。標高が高いと昼夜の寒暖差が大きくなり、コーヒーの果実は糖度を増し、それがコーヒーの香りの豊かさや甘味となるのです。
豆名: Name |
Panama Geisha Esmeralda – Private Collection Natural |
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生産地: Region |
チリキ県ボケテ |
農園: Farm |
ラ・エスメラルダ農園(Hacienda La Esmeralda) |
農園主: Farm |
Peterson Family |
標高: Altitude |
1600-1800m |
品種: Varietal |
Geisha |
精選: Process |
Natural |
Tasting notes | Floral,Jasmine,Mango,peach,Mangostin,Tropical….Overall Sweet!-Outstanding. |
[ザグリ珈琲焙煎士のカッピングノート]
焙煎初期段階で十分なカロリーをかけ、ギーセン小型機の特性を生かした火力を保ったままデベロップメントに突入しふっくらと丸く仕上げています。アピアランス(見た目)最高だと思いませんか?フローラルフレーバーで甘く贅沢で上品で、珈琲とは思えないような味に焙煎しておりますのでぜひお試しください!
アグトロン値はホールで66.6と明るめです。
浅煎り目でFroral Flavor、Ripe,Muscut,Jasmineなどを思わせる香りと柔らかな酸味、後口に広がる甘み。
ゲイシャ種比較実験
クローズアップ撮影画像〜左:スウェーデンのロースターが焙煎したグラシアーノクルーズ-LORING S-35/右:ザグリ珈琲が焙煎したエスメラルダPC-GIESEN W1A