オリジナルの傘

令和元年五月、クラウドファンディング「crowd funding=群衆(crowd)資金調達(funding)」にて晴耕雨読傘が商品化されました。
晴耕雨読傘

<プロジェクトのきっかけ>
”読みやすい”を追求して活字は進化してきましたが、活版印刷が本格的に導入される明治までは個性が強く魅力的な手書きの文字が現役で活躍していました。
明治時代の教科書

この時代の残り香のような文字が明治時代の教科書に印刷され古書として今も残っています。しかし古書に印刷された文字は時代とともに劣化し、ゆっくりと、そして確実に失われつつあります。

奥渋SPBSタイポグラフィイベント

この貴重な文字のアンティークを後世に残していくにはどうしたらよいか。
ここからスタートしたのがこのプロジェクトです。

蟻の生活

<プロジェクトの壁>
長持ちする商品に印刷すれば、その商品とともに残っていくという仮説を立てました。収集された数百の古書を参考に足掛け20年かけてデジタルフォント化された書体を、長く使われる商品に載せて世に送り出す、こんなアイデアを実践するのに最適なアイテムとは一体何か。そして、”文字を残す”というコンセプトを貫くため残したい文字をすべて使うことができるアイテムは何か。こんな条件がプロジェクトに課せられました。

①たくさんの文字が印刷できる
②普段から使われている
③長持ちする
④文化的な活動と好相性

<コラボレーションの相手>
上記の条件を満たすアイテムとして「傘」が選ばれ、今回のコラボ企画につながりました。

晴耕雨読傘

”あえて折れる”という逆転の発想でゴミ問題を解決しようという傘が全国の郵便局や量販店で販売されています。1年半で24万本売れている「ポキッと折れるんです®」という傘です。あえて折れることで力を逃し、破損を防ぐ独自の構造を実装(特許取得)しています。一度折れるとすぐゴミになってしまう使い捨て傘とは違い、ゴミになりにくく環境問題に取組む商品としてマスコミに取り上げられ話題になっています。

 

晴耕雨読傘

<文字を残すという試み>
一つの商品として長持ちするだけでなく、よい環境を後世に残していくために開発されたこの傘に、”残したい文字”を載せて世に送りだしてみよう。そんなチャレンジが本プロジェクトの主旨です。

”文字を残す”というコンセプトのもと、デジタル収録された全6355文字を1本の傘に配置するという膨大な作業がはじまりました。この文字数が多いのか少ないのか判断に迷うかもしれませんが、現在日本の小学校、中学校で習う漢字は合わせて2136文字です。その約3倍の漢字が、たった一本の傘にすべて印刷されていることになります。習ったことがない漢字、見たこともない漢字がきっとたくさんあるはずです。

 

晴耕雨読傘

<前代未聞の傘>
分かりやすさを追求した現代の文字とは一線を画す素朴で力強い文字。現代の日本人にはむしろ新鮮に映る個性的な書体。ディープで難解な漢字が満載です。デザインとして見ると、遠目にはシンプルでありながら近寄ってみると大胆。和にも洋にも相性が良い上品なアイテムに仕上がりました。

傘布に印刷するという特性上ある程度まとまった生産量が必要になり、この度クラウドファンディングで商品生産への賛同を募ることに致しました。

-晴耕雨読-とは「晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家にこもって読書をすること」の意味ですが「晴れた日には田畑を耕し、雨の日は読める傘で出かけよう」に引っ掛けて命名しました。

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