組紐の高台製作その二

組紐の高台

組紐の高台が完成しました。ホゾ加工やザグリ加工が予想以上に大変でしたが無事完了。

組紐の高台
下から見上げるとこういう作りになっています。

組紐の高台
上から見るとこんな感じ。

楔
ホゾ加工の繋ぎ目はそのままだとぐらつくので楔で留めます。5mm厚の桜材を切り出します。

楔
切り出した楔はヤスリで角を丸めます。

ホゾ穴加工
刃先3mmの鑿でホゾ穴加工。

楔加工
ホゾ加工を楔で留めるテスト材料。

ホゾ加工を楔で留める
楔加工試作。

ホゾ部分を楔で留める
本体部材を楔で留める。

組紐の高台
脚部分、柱部分などのホゾ加工接続部分は全て楔にて留めます。高台で組紐を組む時は糸を竹箆で打ち付ける作業を繰り返します。このため骨組みが振動で緩まないようにしっかりと楔で留める必要があるのです。

組紐の高台
レールにかまして横に這わす簗材。

組紐の高台
楔で留めているだけなので特別な工具を使わずともこのように分解、持ち運びが可能です。

高台本体はこれで完成。ほぞ加工など初めての木工でしたが試行錯誤の上できました。次はレールに乗せる細かい駒(汽車)を作る作業です。20個必要なため細かい作業が延々と続きます。

組紐の高台製作その一

ザグリ作業の完了した木材

当店では組紐を組んでいます。組紐の台は何種類かありまして、これまで丸台や角台にて組んでいましたが今後は高台にての製作もする予定で台そのものを自作することにしました。

製作をはじめてから半年が経過し、だんだん形になってきましたので木を切り出して製作している過程を紹介します。店舗のような大きな造作は大まかな部分もありましたがこの作業はかなりの精密加工が要求されました。

組紐の高台の材料
まずは40mm角の杉材を必要な寸法分電ノコで伐り揃えました。

組紐の高台の設計図
組紐の高台の設計図は手書きのメモです。この設計図に沿って木材を切り出しました。

トリマーでのザグリ作業
台のレール部分をかなり長い範囲に渡ってザグる作業はトリマーを使用。まっすぐ彫るために作業台に金折れや木材を組み合わせて1メートル位のガイドを作り正確にトリマーを動かしました。刃先がちょっとでもずれてしまうと失敗なのと木屑の出る量がすごいのと超高速回転のトリマーの爆音で簡単そうに見えますが実は過酷です。

トリマーでの溝彫り
彫った溝の縁は鑿で整えます。

ザグリ作業の完了した木材
レールを彫った木材。

次は各木材の接続部分の細工です。単純に螺子や釘で組み付ければ楽なのですが完成予定の高台は1mほどの立方体とかなり大型でスペースをとります。また、移動する必要性も考慮してコンパクトに分解組み立てができる構造が望ましいため、ホゾ穴での接続用細工です。

ほぞ穴の墨付け
ほぞ穴の墨付けをする必要があるのですが接続箇所がたくさんあり、同じ寸法で一つ一つ木材に印を付けるのは大変なのと0.5mmの狂いも許されないのでトレーシングペーパーにプリントしてスプレーノリで貼り付けました。

マルチツールでほぞ穴加工
ホゾ穴加工はトリマーではなくマルチツールを使いました。ただ、マルチツール自体も水平垂直に精密に動かすのは至難の技なので、水平垂直にスライドする専用の治具を作りました。木材や金折れを工夫し、0.3mm厚のアルミ板をスペーサーとして精度の高い加工を実現しましたがマルチツールの高速振動する刃先にアルミ板が負けてしまい表面がざらついてしまった。鉄か銅にすれば良かったのだろうと反省。

ホゾ穴加工
マルチツールで溝を貫通させたあと、鑿で彫っていきます。

ホゾ穴加工
ホゾ穴が完全に空いたら精密ヤスリにて内面を整えます。

ホゾ穴加工
正方形のホゾ穴はまずはボール盤でザグリ加工。このボール版は小型で静音、正確に垂直に穴を空けることができます。以前使っていたボール盤は狂いが激しくて使い物になりませんでした。

ホゾ穴加工
そして鑿で彫って正方形にザグリ加工。

ホゾ穴加工用治具
ほぞ部分も専用の治具を作りました。これで水平垂直を正確に伐ることができます。

ホゾ加工
角材の真ん中に1cmほどのホゾを作るため9分割にカット。

ホゾ加工
水平に伐ったあと、垂直にノコギリを当てます。

ホゾ加工
こんな具合に豆腐を伐る要領でカット。

ホゾ加工
ホゾ加工完了。

ホゾ加工
長方形の部分のホゾも同じ治具にて細工。

ホゾ加工
全く同じホゾ加工の完成。

ホゾ穴とホゾ加工
仮組み。こんな具合にホゾとホゾ穴での接続です。

高台の木材加工
高台に必要な材料切り出しが完成。材料と治具です。

組紐の高台
高台の上部分はこんな感じになります。

今後はニスを塗って細かい調整作業と組み立てです。