新しい珈琲豆
新しい珈琲豆を仕入れました。マンデリンと雲南、両方とも亜細亜産の豆です。マンデリンは深煎りに、雲南は中深煎りで仕上げます。雲南は聞き慣れないコーヒー豆産地ですがベトナム国境の中国、プーアル茶で有名な雲南です。非常に個性的な豆でナチュラル感の強いその独特な風味は二回発酵させているため。

二酸化炭素ボンベ
最近ではコーヒー豆の精製で色々な方法が試されているらしいのですが当店でも常にどうしたら美味しくコーヒーが淹れられるか試行錯誤の毎日でもあります。水がもたらす珈琲抽出の味の変化は大きく、以前はpHを変えられる浄水装置にてアルカリ性〜酸性を変化させていましたが結局、中性が一番美味しいという結論に至っています。そして今回は液化炭酸瓦斯を使います。


過去に水草関連機器の仕事経験があり炭酸瓦斯添加用減圧弁や逆流防止パーツ類には詳しいはずでしたがどうやら強力な炭酸水を作るには水草育成用では不十分なようでした。耐圧チューブを水に溶かし込む蓋の装置の不具合なのかどうしても空気が漏れてしまい思うような圧力をかけられず強力炭酸水が作ることができません。


そこで色々調べた結果マイクロカプラ、ボールバルブにウレタンチューブ、ビールサーバー用の減圧レギュレータを組み合わせたのがベストだとわかりました。炭酸飲料の2リットルペットボトル容器に逆流防止弁付きのマイクロカプラで二酸化炭素を溶かし最強の炭酸水を生成します。

こんな具合に強力な炭酸水が作れます。業務用浄水機器で濾過した水に岐阜白川日本産の麦飯石でミネラルを加え更に炭酸瓦斯をMAX溶け込ませ、適度な炭酸をキープしたままコーヒーに反映させます。

ミネラル成分

エバーピュア製浄水器にミネラル成分分析表。


話は変わりますが普段私たちが何気なく使っている「珈琲」という漢字は分化十三年(西暦1816年)にできました。

↓この写真は200年前に蘭学者が記した自筆の、オランダ語から日本語への翻訳辞書です。

宇田川榕菴自筆
Kopyの翻訳として「骨喜」「哥兮」「架非」「珈琲」が手書きで記されています。



時代はだいぶ下り約60年前、昭和32年に版画家でありデザイナーでもあり、コーヒーなどの嗜好品が好きだった奥山儀八郎(ニッカウヰスキー瓶の絵作者)が著した珈琲遍歴(四季社昭和参拾貳年拾月発行)には「コーヒー」の様々な漢字訳が著者自身の版画作品として掲載されています。

この本によると現在広く使われている「珈琲」という漢字は江戸時代岡山藩の蘭学者、宇田川榕菴によるものです。「酸素」や「窒素」「炭素」、「沸騰」など私たちがよく使っている化学用語やその他用語も宇田川榕菴(著書舎密開宗、博物語彙など)による翻訳で19才の時には「哥非乙説」というコーヒー論文も著しています。49歳で没するまでの原著をよくよく調べるとビールを麦酒、その他身の周りの単語、冒頭の亜細亜という漢字国名翻訳、近代の外来単語翻訳の多くが榕菴によるものとわかりました。王編に加、非という漢字の「珈」は髪飾りかんざし、「琲」はかんざしを繋ぐ紐を意味するものでもあり、化、科学者、植物学者でもあった宇田川榕菴がコーヒーチェリーの実が枝に付いてる様子を表したものと推測されます。あのシーボルトとも親交が深かったようです。

 

表題の「新しい珈琲」ですが結論はなく炭酸瓦斯が珈琲にもたらす味の影響については現在進行形です。